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日本・韓国・オーストラリア・ニュージーランドへの医薬品輸入ガイド(2026年)

Mitul Agarwal
Written by Mitul Agarwal · B.Pharm, MBA
Founder & Head of Business Development · 25+ years in international pharmaceutical BD&L
Published 10 October 2026
日本・韓国・オーストラリア・ニュージーランドへの医薬品輸入ガイド(2026年)

最終更新:2026年10月10日。地域別医薬品輸入ガイドシリーズの日本語版です。日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドを扱います。

他の言語:English · 한국어

日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドで難しいのは、輸入業者を見つけることではありません。承認を得ることです。4か国とも、現地の企業が承認を保有し、製品に責任を負うことを求めています。信頼できる海外の規制当局がすでに承認している製品であれば、オーストラリアとニュージーランドでは手続きが大幅に早くなります。日本と韓国は自ら完全な審査を行い、海外の製造所や原薬メーカーを厳しく確認します。そのうえで、承認が採算に合うかどうかを決めるのが価格制度です。日本の薬価基準、韓国の新しい後発医薬品の薬価ルール、オーストラリアのPBS、ニュージーランドのPharmacの入札がそれにあたります。

本ガイドでは、各市場を分かりやすく解説します。

  • 日本:MHLWとPMDA、製造販売業者、外国製造業者認定、原薬等登録原簿(MF)制度、薬価基準。
  • 韓国:MFDS、輸入業許可、海外製造所の登録、DMF、2026年8月の後発医薬品の薬価引き下げ。
  • オーストラリア:TGA、スポンサーとARTG、同等の海外規制当局(COR)ルート、GMPクリアランス、特別アクセス。
  • ニュージーランド:Medsafe、新しい検証経路(verification pathway)、第29条、Pharmac。
  • 中国は別のガイドで扱っています。NMPAの解説(英語)をご覧ください。

本ガイドは、インド、中国、欧州、米国、アジア各地をはじめ、世界各地からこの地域に輸出する製造業者と、その製造業者と協業する現地のスポンサー、輸入業者、販売業者を対象としています。

日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドへの供給をお考えですか? ご要望をお聞かせください。

  • スポンサー、輸入業者、販売業者、入札参加企業の方:製品、仕向け国、承認状況を添えて調達RFQを投稿(英語)してください。適切なドシエ、マスターファイル、製造所の承認を備えたGMP認証取得済みの製造業者をご紹介します。
  • 病院、医師、患者の方で、オーストラリアの特別アクセス制度、ニュージーランドの第29条、または同様の制度を通じて未承認医薬品を必要とする場合は、提案依頼書(RFP)を提出(英語)してください。

この地域の仕組み

入口は他の地域と同じです。通常の承認申請、海外の承認を活用した迅速なルート、公的償還または入札、そして患者が必要とする未承認医薬品のための特別アクセスです。ただし、その比重が異なります。いずれも成熟した規制当局を持つ国であり、承認の取得そのものが最大の仕事になります。4か国に共通する特徴は次のとおりです。

  • 現地の承認保有者が必ず必要です。日本では許可を受けた製造販売業者、外国の承認取得者の場合は選任製造販売業者が必要です。韓国では許可を受けた輸入業者、オーストラリアとニュージーランドでは現地のスポンサーが必要です。
  • リライアンス(他国の審査結果の活用)で地域は二分されます。オーストラリアは、7つの同等の海外規制当局による承認を活用する、評価報告書ベースのルートを法令で定めています。ニュージーランドには簡略ルートがあり、2026年7月からは2つの認められた承認を基にした検証経路も始まりました。日本と韓国は完全な審査を行います。海外の承認は役に立ちますが、国内審査の代わりにはなりません。
  • 承認前に製造所が確認されます。日本は外国製造業者を認定し、GMP適合性を調査します。韓国は、原薬製造所を含むすべての海外製造所の登録を輸入業者に義務付け、実地調査を行います。オーストラリアは海外製造所ごとにGMPクリアランスを求めます。ニュージーランドは、認められた当局による最新のGMPの証拠を求めます。
  • 4か国ともPIC/S加盟国です。オーストラリアは1995年、ニュージーランドは2013年、日本と韓国は2014年7月にPIC/Sに加盟しました。PIC/SまたはEU-GMPの証明書は、提出できるGMPの証拠の中で最も有用です。
  • 原薬の資料が重要です。日本のMFには国内管理人が必要です。韓国のDMF登録は後発医薬品の薬価に影響します。違いはCEP・DMF・ASMFの比較ガイド(英語)で解説しています。
  • ドシエはICHのCTDに従います。モジュール1は各国の様式で、日本では申請を日本語で行う必要があります。東南アジア向けに作成したドシエを転用する場合は、CTDとACTDの比較(英語)をご覧ください。

4か国の比較

国規制当局ドシエ現地の承認保有者リライアンス・迅速ルート特別な輸入ルート公式の期間
日本MHLW・PMDACTD、申請は日本語製造販売業許可を持つ製造販売業者、または外国の承認取得者の選任製造販売業者正式なリライアンスなし。優先審査、希少疾病用医薬品、条件付き承認地方厚生局による輸入確認外国製造業者認定は約5か月
韓国MFDS(WHO Listed Authority)CTDベース許可を受けた韓国の輸入業者正式なリライアンスなし。新薬審査の目標は295日韓国希少・必須医薬品センター新薬は295日(目標)
オーストラリアTGACTD(オーストラリア版モジュール1)オーストラリアのスポンサーCOR-A・COR-B、優先審査、暫定承認特別アクセス制度、認定処方者制度COR-Aは120業務日、COR-Bは175業務日
ニュージーランドMedsafeCTD(NZ版モジュール1)NZのスポンサー簡略ルート。2026年7月から検証経路第29条・第29A条検証経路の決定は30業務日

日本

  • 規制当局:承認を与えるのは厚生労働省(MHLW)です。医薬品医療機器総合機構(PMDA)が科学的な審査、相談、GMP調査を担います。市場の概要は日本の国別ページ(英語)にまとめています。
  • 承認を保有できる者:医薬品を市場に出す企業には、都道府県の製造販売業許可と品目ごとの製造販売承認が必要です。輸入業者もこの許可と承認を持たなければならず、海外の供給元は認定を受けている必要があります。外国企業は、外国特例承認の制度により自ら承認を保有することもできます。ただし、日本国内に選任製造販売業者を置かなければなりません。選任製造販売業者は安全性情報の報告を担い、外国企業と緊密に連携します。
  • 言語:PMDAは日本語以外の言語による申請を受け付けていません。申請書は日本語で作成する必要があります。
  • 外国製造業者認定:日本向けに医薬品や原薬を製造する海外の製造所は、すべて製造所ごとに厚生労働大臣の認定を受ける必要があります。申請者は外国製造業者ですが、日本の製造販売業者が代わりに申請することもできます。PMDAは処理期間を約5か月と見込んでいます。認定の有効期間は5年で、期限内に更新しなければ失効します。
  • マスターファイル:原薬メーカーは、製造工程のデータを申請者に開示せずに済むよう、PMDAに原薬等登録原簿(MF)を登録できます。外国のメーカーは直接申請できず、国内管理人を選任する必要があります。PMDAはMFを単独では審査せず、そのMFを引用する製品の承認申請と併せて審査します。そのため照会事項が出たときには、申請者、MF登録者、国内管理人の緊密な連携が欠かせません。
  • 後発医薬品:後発医薬品には、先発医薬品と同等の品質と生物学的同等性が求められます。再審査期間が終了しており、物質特許が残っていないことも条件です。MHLWは、安定性、規格、不純物に関するデータも要件として挙げています。保存条件についてはICH安定性ガイドラインの解説(英語)をご覧ください。
  • バイオ後続品:2020年のガイドラインが品質、安全性、有効性の要件を定めており、2024年1月と2026年5月にQ&Aが追加されました。PMDAは、日本での同等性データについて2025年9月に、比較臨床試験が必要となる場合について2026年5月に、早期検討の考え方(early consideration)を公表しています。臨床開発を計画する前に、最新の考え方を確認してください。
  • GMP適合性調査:PMDAは、承認時、重要な変更時、その後はおよそ5年ごとにGMP適合性を調査します。リスクに基づく調査や、問題が疑われる場合の調査も行います。実地調査が基本です。製品のリスクや輸出国のGMP制度の水準に応じて、PMDAが書面調査を選ぶこともあります。MRAやMOUを結んでいる国の製造所は、自国の規制当局の証明書を提出できます。それ以外の製造所は、WHO様式の証明書または自国当局の証明書を利用できます。
  • ドラッグ・ラグとドラッグ・ロス:日本は「ドラッグ・ロス」、つまり海外では承認されているのに、日本では誰も開発を予定していない医薬品を懸念しています。2023年3月時点で、米国または欧州で承認された143品目が日本では未承認で、そのうち86品目は開発も行われていませんでした。これまでの対応は次のとおりです。
    • 日本人第I相試験を一律には求めない。2023年12月以降、日本人参加者の安全性を説明できれば、国際共同治験に参加する前に日本人第I相試験を別途行う必要は原則としてありません。
    • 海外企業への支援。PMDAは2024年11月にワシントンD.C.事務所を開設し、スタートアップに英語で助言しています。MEDISOと同事務所は、無料の英語相談を提供しています。
    • 薬価での評価。2024年度の薬価制度で設けられた「迅速導入加算」は、米国や欧州と同時、またはそれより先に日本で申請された新薬を評価します。
    • 法改正。2025年5月14日に成立した医薬品医療機器等法(薬機法)の改正は、品質、安定供給、研究開発、薬局の役割を対象とし、小児用医薬品の開発を「努力義務」としました。
  • 薬価基準収載:保険償還される医療用医薬品の価格は、薬価基準(NHI薬価)で定められます。新薬は原則として承認から60日以内、遅くとも90日以内に薬価基準に収載されます。後発医薬品の収載は年2回です。新たな後発医薬品の薬価は通常、先発医薬品の5割で、内用薬で多くの銘柄が参入する場合はさらに低くなります。バイオ後続品は7割から始まります。その後は、実際の販売価格の調査に基づいて定期的に改定されます。
  • 未承認の場合:未承認の医薬品は販売できません。個人輸入や患者のための輸入には、地方厚生局による輸入確認が必要です。
  • 注意点:日本では製造販売業者の品質・安全管理の部門が法的なリスクを負うため、品質システムは厳しく確認されると考えてください。翻訳の費用と、審査中にMFについて出る照会への対応も予算に入れておきましょう。

韓国

  • 規制当局:食品医薬品安全処(MFDS)です。2023年10月、シンガポール、スイスとともに、最初の3つのWHO Listed Authority(WLA)の一つになりました。市場の概要は韓国の国別ページ(英語)をご覧ください。
  • 登録できる者:医薬品を輸入できるのは、MFDSの輸入業許可を持つ企業だけです。許可には、保管と品質試験の設備、責任者の指名、韓国内での拠点が必要です。さらに品目ごとに、韓国側が保有するMFDSの承認または届出が必要です。つまり海外の製造業者にとって、輸入業者を選ぶことは、事実上、許可の保有者を選ぶことになります。
  • 承認申請:MFDSは医薬品を、新薬、資料提出医薬品、後発医薬品に分類しています。輸入新薬には、本国の製造・販売証明書と原薬メーカーの情報が必要です。2025年1月から、MFDSは新薬の申請手数料として4億1,000万ウォンを徴収しています。その代わり、専任チームの配置、企業との最大10回の面談、295日以内の決定を約束しています。
  • 後発医薬品と生物学的同等性:後発医薬品は、臨床試験ではなく、生物学的同等性(BE)、品質(CMC)、GMPのデータに基づいて承認されます。BE試験の計画書は、試験開始前にMFDSの承認を受けます。後発医薬品はMFDS本部が審査し、地方庁が承認します。
  • 海外製造所の登録:輸入業者は、輸入する製品に関わるすべての海外製造所を登録しなければなりません。対象は完成品、DMF対象の原薬、そして2022年7月からは自社の製造用にのみ輸入する原薬です。製造所は輸入する前に登録する必要があります。登録簿には、各製造所の人員、設備、GMPの状況が記録されます。MFDSはこれを使ってリスクを評価し、調査する製造所を選びます。
  • 実地調査:MFDSは新型コロナウイルス感染症の流行後、海外製造所の実地調査を再開し、2023年に新薬と無菌製剤から始めました。2024年4月には、海外での調査を50か所から100か所に倍増すると発表し、製造記録の改ざんや充填・包装の誤りを重点的に確認するとしています。調査の結果によっては、輸入の停止や製造所登録の取消しにつながります。
  • KGMPとDMF:韓国は2014年からPIC/Sに加盟しています。輸入されるDMF原薬について、MFDSは、生産国の当局またはPIC/S加盟当局がPIC/SまたはWHOの原薬GMP基準に基づいて発行したGMP証明書を、自らのGMP評価の代わりに認めると発表しました。これにより、原薬の登録期間は120日から20日に短縮されるとしています。
  • 薬価:韓国はポジティブリスト方式を採用しています。新薬は健康保険審査評価院(HIRA)の委員会が評価し、その後、国民健康保険公団(NHIS)が通常60日以内に価格を交渉します。後発医薬品の薬価は現在、自社で実施したBE試験と、登録されたDMF原薬という2つの要件で決まります。2026年8月1日から、後発医薬品の基本の算定率は先発医薬品の価格の53.55%から45%に引き下げられました。要件を1つだけ満たす後発医薬品は36%、どちらも満たさない場合は29%です。
  • 未承認の場合:必要な医薬品が撤退または入手できなくなり、国内に代替品がない場合、MFDSは韓国希少・必須医薬品センターを通じて海外から購入し、供給します。同センターは、個々の患者のための輸入も支援しています。
  • 注意点:海外製造所の登録は常に最新の状態に保つ必要があり、原薬製造所が未登録だと出荷が止まることがあります。後発医薬品で満額の薬価を得たい場合は、自社でBE試験を行い、原薬を登録しましょう。

オーストラリア

  • 規制当局:治療用品管理局(Therapeutic Goods Administration、TGA)です。医薬品は、オーストラリア治療用品登録簿(ARTG)に収載されなければ販売できません。市場の概要はオーストラリアの国別ページ(英語)をご覧ください。
  • スポンサー要件:スポンサーはARTGへの収載を申請し、製品に法的な責任を負います。スポンサーは、オーストラリアに居住しているか、オーストラリアで事業を行い、現地に居住する代表者を置くオーストラリア法人でなければなりません。海外の製造業者には、現地の子会社か第三者のスポンサーが必要です。
  • 標準ルート:ドシエはCTDに従い、オーストラリア版のモジュール1を付けます。2025年のTGAのプレゼンテーションでは、標準審査の目標は220業務日、優先審査は150業務日とされています。暫定承認も利用できます。
  • 同等の海外規制当局(COR)ルート:TGAは、7つの同等の規制当局による評価報告書を活用します。カナダ保健省、PMDA、シンガポールのHSA、Swissmedic、MHRA、FDA、EMA(中央審査方式と分散審査方式)です。
    • COR-A(120業務日):製品と製造が海外で承認されたものと一致し、GMPの証拠があることが条件です。海外の承認は1年以内のものでなければなりません。オーストラリアでの審査が必要なのは、ラベル、製品情報、リスク管理計画だけのはずです。
    • COR-B(175業務日):更新した安定性データや製造所の追加など、一部の追加データもTGAが審査できます。追加データが多すぎる場合は、標準の申請に切り替わります。
    TGAはまた、アクセス・コンソーシアム(カナダ、シンガポール、スイス、英国)や、がん治療薬を対象とするプロジェクト・オルビスを通じて審査を共有しています。
  • 海外製造業者のGMPクリアランス:海外のすべての製造所にTGAのGMPクリアランスが必要で、申請するのは製造業者ではなくスポンサーです。書面ベースの経路は2つあります。
    • MRA:TGAと協定を結んでいる規制当局が、自国内で実施した査察を利用します。必要な裏付け資料が少なく、評価期間も短く、手数料も低くなります。
    • コンプライアンス検証(CV):査察を行った規制当局の国外で実施された査察など、その他の受け入れ可能な証拠に使います。
    どちらも使えない場合は、TGAが査察を行ってGMP認証を発行できますが、最長で15か月かかることがあります。クリアランスの更新は、期限が切れる少なくとも6か月前に申請してください。
  • 特別アクセス制度(SAS):医療従事者が個々の患者に未承認医薬品を使用できる制度です。
    • カテゴリーA:重篤な患者が対象です。すぐに供給し、28日以内に届け出ます。
    • カテゴリーB:申請し、TGAの承認を待ちます。
    • カテゴリーC:使用実績が確立した製品が対象です。28日以内に届け出ます。
    認定処方者制度(Authorised Prescriber)では、医師が患者ごとの承認を得ずに、一定の患者群に未承認の製品を供給できます。これらの制度で供給するスポンサーは、6か月ごとの供給報告と有害事象の報告を行います。
  • PBS:スポンサーは、医薬品給付制度(PBS)による補助を求めて、医薬品給付諮問委員会(PBAC)に申請します。PBACの推奨は、TGAが承認した効能・効果に沿って行われます。生物学的に同等な医薬品またはバイオ後続品の最初の新規ブランドが収載されると、価格は最大25%下がり、その医薬品はフォーミュラリーF1からF2に移ります。
  • 注意点:COR-Aでは、製品が同一で、海外の承認が最近のものである必要があります。ルートを選ぶ前に、オーストラリア向けの製造所と規格が一致しているかを確認しましょう。TGAはすべての製造所についてGMPの証拠を求めるため、GMPクリアランスは早めに準備してください。

ニュージーランド

  • 規制当局:保健省の一部であるMedsafeです。新医薬品の流通に対する同意(consent)は、大臣の委任を受けた担当者が与えます。市場の概要はニュージーランドの国別ページ(英語)をご覧ください。
  • スポンサー要件:スポンサーは、ニュージーランドに居住する製造業者、輸入業者または所有者でなければなりません。海外の企業には、ニュージーランドの子会社か、所在地と卸売業許可を持つ現地代理人が必要です。
  • 通常ルートと簡略ルート:Medsafeの初回評価の目標は、新医薬品の通常申請で150業務日、簡略申請で75業務日です。Medsafeの2020年のガイドラインでは、簡略ルートは、TGA、FDA、カナダ保健省、MHRA、EMA(中央審査方式)、EU加盟国(分散審査方式または相互承認方式)による黒塗りのない評価報告書を使います。FDAは後発医薬品の評価報告書を公表していないため、後発医薬品はFDAの承認を根拠にこのルートを使うことはできません。
  • 検証経路:2025年医薬品改正法(Medicines Amendment Act 2025)は2025年11月19日に施行されました。「2つの承認」に基づく検証経路のルールは、2026年7月3日に発効しました。
    • 2つの認められた承認:TGA、カナダ保健省、EMA(中央審査方式のみ)、HSA、Swissmedic、MHRA、FDAのうち、少なくとも2つの当局による完全な承認が必要です。いずれも4年以内のものでなければなりません。
    • 同一の製品:製品は、すべての重要な点で同一である必要があります。主となる規制当局に提出した完全なドシエにニュージーランド版のモジュール1を付け、両方の評価報告書と併せて提出します。
    • 迅速な決定:手数料の支払いから30業務日以内に決定されます。
    • 後発医薬品とバイオ後続品も対象です。ニュージーランドの先発医薬品と一致することを示す必要があります。血漿分画製剤、遺伝子治療製品、個別化医療の製品は対象外です。
  • GMPの証拠:新しい製造所が関わる申請には、認められた当局が発行した3年以内の最新のGMP証明書が必要です。認められた当局には、ニュージーランド・EU間のMRAに基づくEUの規制当局や、TGA、FDA、MHRA、カナダ保健省、MHLW/PMDA、HSAなど一部のPIC/S加盟当局が含まれます。TGAのGMPクリアランスも認められます。受け入れ可能な証拠がない場合、Medsafeが申請者の費用で製造所を監査することがあります。
  • 第29条:未承認医薬品は、医師、ナースプラクティショナー、薬剤師処方者に対し、特定の患者のために供給できます。後の2つは2025年の改正法で追加されました。新設の第29A条により、公的資金で償還される医薬品が不足した場合、すべての認定された処方者が、Pharmacが償還する未承認の代替品を使用できるようになりました。供給者は毎月Medsafeに届け出て、供給記録を保管しなければなりません。
  • Pharmac:Pharmacは、どの医薬品を公的資金で償還するかを決めます。毎年の入札は数百品目を対象とし、落札者は主たる供給者の地位(principal supply status)を得て、約3年間、償還市場の最大95%を供給できます。入札を落札するにはMedsafeの同意が前提となるため、まず登録を済ませてください。
  • 注意点:PMDAとMFDSの承認は検証経路の要件に含まれず、EUの分散審査方式も対象リストに入っていません。ルートを選ぶ前に、保有している承認の組み合わせを確認してください。

中国について

中国は独自の市場で、NMPAへの登録と、輸入医薬品に関する独自のルールがあります。ここでは繰り返さず、別のガイドをご覧ください:NMPAの解説:中国の医薬品規制当局、登録と輸入のルール(英語)。

輸出企業にとっての意味:インド、中国、欧州、米国、そして域内

すべての輸出企業へ

  • すでに持っている承認で市場を選びましょう。2つの認められた承認があれば、ニュージーランドの検証経路が開けます。最近のCOR承認が1つあれば、オーストラリアのCOR-Aルートが開ける可能性があります。日本と韓国では、何を持っていても完全な国内審査が必要です。
  • 現地パートナーは慎重に選びましょう。4か国とも、承認を保有するのはスポンサー、輸入業者、または製造販売業者です。ドシエの所有者と、関係を解消した場合の扱いを書面で取り決めておきましょう。現地パートナーに必要な許可は医薬品輸入ビジネスの始め方(英語)で解説しています。
  • 製造所の承認を最初に進めましょう。日本の外国製造業者認定、韓国の海外製造所の登録、オーストラリアのGMPクリアランス、ニュージーランドのGMPの証拠は、いずれも時間がかかります。発売日を左右するのは、ドシエの審査よりもこれらであることが少なくありません。
  • サプライチェーンを文書化しておきましょう。流通管理とコールドチェーン管理は厳しく確認されます。GDP(英語)とコールドチェーン(英語)のガイドをご覧ください。

インドの輸出企業へ

  • オーストラリアとニュージーランドへは、後発医薬品が自然な入口です。PBSのブランド収載もPharmacの入札も、生物学的に同等な後発医薬品を評価する仕組みです。ニュージーランドの検証経路は、FDAとMHRAのように2つの認められた承認を持つ後発医薬品を受け付けます。
  • ニュージーランドの簡略ルートで、FDAの承認だけに頼らないでください。FDAは後発医薬品の評価報告書を公表していないため、欧州または英国の承認と組み合わせましょう。
  • 日本と韓国では、原薬とパートナーシップが先です。信頼できる国内管理人を置いた日本のMFや、韓国のDMF登録があれば、現地の後発医薬品メーカーが使える供給元になれます。韓国では、登録されたDMF原薬があると、顧客がより高い後発医薬品の薬価を維持しやすくなります。

中国の輸出企業へ

  • 最大の入口は原薬です。日本と韓国の製剤メーカーは、登録された原薬の供給元を必要としています。原薬が使われるまでに、認定、製造所の登録、場合によっては実地調査があると考えてください。
  • 製剤は完全な審査を前提に計画しましょう。NMPAの承認は、オーストラリアとニュージーランドのリライアンスの対象リストに入っていません。
  • 韓国のGMP証明書のルートを確認しましょう。MFDSは、DMF原薬について、生産国の当局またはPIC/S加盟当局のGMP証明書を受け入れると発表しました。現在どの証明書が受け入れられているかは、韓国のパートナーに確認してください。

欧州の輸出企業へ

  • EUの承認が大きな力になります。中央審査方式の承認は、オーストラリアのCORルートと、ニュージーランドの簡略ルートおよび検証経路に使えます。分散審査方式の承認は、TGAのCORルートとMedsafeの簡略ルートには使えますが、検証経路には使えません。
  • MRAに基づく証明書を活用しましょう。EUで査察を受けた製造所は、通常、TGAのGMPクリアランスでMRAの経路を利用できます。ニュージーランド・EU間のMRAに基づいてMedsafeに証拠を提出したり、MRAに基づく証明書をPMDAに提出したりすることもできます。

米国の輸出企業へ

  • FDAの承認で迅速なルートが開けます。オーストラリアとニュージーランドで迅速なルートを利用でき、検証経路に必要な2つの承認のうちの1つにもなります。
  • 日本は米国企業に積極的に働きかけています。PMDAのワシントンD.C.事務所とMEDISOは、無料の英語相談を提供しています。日本人第I相試験を別途行う必要は通常なく、日本で早く申請すれば薬価で評価されます。
  • 特定の患者向けの需要は確かにあります。オーストラリアの特別アクセス制度と認定処方者制度、ニュージーランドの第29条により、新しい医薬品が承認前に患者に届いています。特定患者向け輸入プログラムのガイド(英語)をご覧ください。

域内の輸出企業へ(韓国・日本を含む)

  • PMDAの承認はオーストラリアで役立ちます。PMDAはTGAが認める同等の海外規制当局です。ニュージーランドの検証経路では認められていないため、別の承認と組み合わせましょう。
  • MFDSの承認は、現行のルールでは、オーストラリアとニュージーランドのリライアンスに使えません。韓国の輸出企業は、完全な審査を前提に計画するか、欧米またはシンガポールの承認を基にしましょう。
  • オーストラリアの承認はニュージーランドにつながります。TGAはMedsafeの簡略ルートと検証経路の両方で認められており、TGAのGMPクリアランスもGMPの証拠として受け入れられます。

貴社の市場向けに調達を始めるには

本ガイドは、2026年10月時点で公開されている規制と公式情報をまとめたものです。この地域の薬価ルールやリライアンスのルートは急速に変わっています。実際に行動する前に、規制当局または現地の薬事パートナーに最新の要件を確認してください。

複数の地域で販売していますか? 他の地域のガイドはこちらです(いずれも英語)。

すべてのガイドは地域別輸入ガイドの一覧(英語)にまとめています。

出典


Frequently Asked Questions(FAQs)

外国企業は日本で製造販売承認を保有できますか?

はい。外国特例承認の制度により保有できますが、日本国内に選任製造販売業者を置く必要があります。それ以外の場合は、製造販売業許可を持つ日本の企業が承認を保有し、海外の製造所はすべてMHLWの認定を受けなければなりません。

オーストラリアは他国の規制当局の承認を受け入れていますか?

はい。CORルートでは、TGAはカナダ保健省、PMDA、HSA、Swissmedic、MHRA、FDA、EMAの評価報告書を活用します。製品が海外で承認されたものと一致していれば、COR-Aは120業務日、COR-Bは175業務日です。

ニュージーランドの検証経路とは何ですか?

2026年7月3日から運用されているルートで、少なくとも2つの認められた規制当局(TGA、カナダ保健省、EMA(中央審査方式)、HSA、Swissmedic、MHRA、FDA)がすでに承認した医薬品が対象です。承認は4年以内のもので、製品が同一である必要があり、Medsafeは30業務日以内の決定を目指しています。後発医薬品とバイオ後続品も対象になり得ます。

韓国では海外の製造所を登録する必要がありますか?

はい。韓国の輸入業者は、輸入する前に、原薬製造所を含め、輸入製品に関わるすべての海外製造所を登録しなければなりません。MFDSはこの登録簿を使って、実地調査の対象となる製造所を選びます。

この地域では、未承認医薬品はどのように患者に供給されますか?

オーストラリアでは特別アクセス制度と認定処方者制度が、ニュージーランドでは医薬品法の第29条と第29A条が使われます。韓国では、韓国希少・必須医薬品センターが、他に入手できない医薬品を輸入します。日本では、患者のための輸入に地方厚生局の輸入確認が必要です。

Disclaimer: The information presented in this article is for informational and educational purposes only. While every effort has been made to ensure data accuracy and reliability, readers are advised to independently verify all figures, regulations, and market insights before making any business or investment decisions.

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